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KOMOJUのカスタマーエンジニアリングチームが求めるビジネスマインドと柔軟性を持ち合わせたバイリンガルエンジニア

カスタマーエンジニアリング部門の責任者である水上誠さんに、彼のユニークなチームが求める型にはまらないエンジニアについて聞きました。

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Makoto Mizukamiさん
のストーリー
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KOMOJUではカスタマーエンジニアリング部門でのエンジニア採用に苦戦しているといいます。日本ではあまり聞き慣れないポジションかもしれませんが、いわゆるテクニカルサポートとソフトウェアエンジニアの中間に位置するような役割を担っています。実際にどんな業務を行っているのか、同社のカスタマーエンジニアリング部門を率いる水上誠さんに詳しく伺いました。

Q:そもそもカスタマーエンジニアリングとは何でしょうか?

水上さん:顧客からのフィードバックが起点となるエンジニアリングを担うチームです。エンジニアリングと一口で言っても、技術上の概念の説明、複雑な技術的問題の調査、製品の改善や拡張、ワークアラウンドやソリューションの開発と提供、ドキュメント・ナレッジベースの整備、などとたくさんの活動があります。さらに、特定のモジュール・コンポーネントに限定せず広範に活動しています。

カスタマーエンジニアリングはまだ珍しく、チームがある会社は数社しかありません。そういう意味で、私たちのチームは「実験的」だと思います。プロダクト開発のチームが忙しすぎて顧客対応が迅速にできないことがよくありますが、そうした問題に適切に対応するのがカスタマーエンジニアリングチームです。

つまり、顧客からの要望を開発チームにつなぐのではなく、カスタマーエンジニアリングチームが自ら解決していくということです。そのため、私は自分の時間の半分はコーディングに費やしていますが、もう半分は他のチームや顧客とのコミュニケーションなどに費やしています。実際にどんなことをしているかというと、例えば私がDegicaに入社して3ヶ月後の7月にはこんな業務がありました。

当社ではWooCommerceを使っているユーザーにプラグインを提供して、WooCommerceを使ったECサイトとKOMOJUを統合できるようにしています。ですが、バグが起こって、ECサイトとKOMOJUを正しく統合できずブロックされてしまう販売業者がいたんです。こんな時、普通のサポートエンジニアであれば、ユーザーが使いにくい状況が起こっていることをコードオーナーに報告するだけだと思います。ですが私がしたのは、プラグインを直接触ってその問題を解消するバランス修正の開発です。そして、コードの所有者に私のプルリクエストのレビューとマージを依頼するといったことでした。

Q:KOMOJUのカスタマーエンジニアリングチームはどのようにして立ち上がったのでしょうか?

水上さん:当初は一般的なテクニカルサポートエンジニアを探していたらしいのですが、私の入社を機にCOOの鍛廣和紀がカスタマーエンジニアリング部門を立ち上げました、私は前職のCircleCIでDevOpsカスタマーエンジニアを務めていました。サポートエンジニアの経験がありながら普通のサポートエンジニアでもない私のようなエンジニアなら、競合他社からKOMOJUを差別化する何かができるのではないかと思ったのかもしれませんね。

KOMOJUが理想とするエンジニア

現在、同社のカスタマーエンジニアリングチームの所属しているのは水上さんとアーロン・クラークさんの二名のみ。水上さんはメンバーが増えることを楽しみにしていて、このポジションで活躍できるエンジニアの具体的なイメージもあると言います。

Q:このポジションに求められる素質はなんでしょうか?

水上さん:一般的な開発系のエンジニアに比べるとコードを書く時間は少ないです。僕らが注力すべきことは顧客の話を聞き、彼らのニーズに応えることですから。その観点から言うと、コンサルティングや起業に興味がある人に向いているポジションだと思います。当社にはビジネスについて学ぶチャンスがたくさんあるので、そうした人がステップアップしていくのに最適な場所なんです。

それに私たちのチームは顧客と対話する機会が他よりも多いので、顧客のビジネスについてもより多くのことを知ることもできます。また、顧客からの要望次第では非常に幅広い部門をまたいだ業務の遂行を求められることもあるので、社内業務への理解も深まるはずです。

Q:チームメンバーの候補となる人において、過去の経歴や経験は重視しているのでしょうか?

水上さん:いいえ、エンジニアとしてはあまり一般的ではない経歴の人からの応募も歓迎しています。これまでにも、ビジネスコンサルタントだったという方から応募があったこともあります。技術的なスキルは低かったのですが、ブートキャンプに参加して当社に応募してきてくれました。もっと成長したい!実際のビジネスの中で自分のスキルを試したい!というモチベーションが非常に高かったため、最終選考まで進んでいました。そうした方からの応募も大歓迎です。

Q:とはいえ、コーディングスキルも重要ですよね?

水上さん:そうですね。このチームのメンバーになると、OSSにコミットする機会が度々ありますので。それに加えて、様々な言語を使いたい、あるいは使うことに高い関心がある人でないと難しいかもしれません。例えば、先ほどのWooCommerceのプラグインのケースではPHPを使う必要がありました。私はPHPに触ることすら10年ぶりだったので、思い出すのにしばらく時間がかかりましたが、PHPがどう動いてどう書くべきかを思い出せて楽しかったですね。そうしたことを楽しめる人がいいと考えています。

Q:このポジションでは日本語と英語の両方に流暢であることは必要でしょうか?

水上さん:流暢であることよりも言語の習得に対する意欲のほうが大事だと考えています。例えば、アーロンの母国語は日本語ではありませんが、顧客とのコミュニケーションの大半を彼が自ら対応しています。アーロンは謙虚なので自分では日本語が得意だと認めませんが、私から見るととても上手。なんの問題ありません。でも、もしアーロンが説明の仕方に本当に困っていたら私がサポートします。今後新しいメンバーが入ってきても、こうしたサポート体制が変わることはありません。日本語が母国語でない仲間がコミュニケーションスキルの向上を目指しているなら、喜んでサポートします。

逆に日本語が母国語であっても、英語を話すことに抵抗がある人を採用するのは難しいと思います。今は私とアーロンも日本語でよく会話をしますが、チームメンバーには他のエンジニアリングチームとも積極的に会話してほしいからです。エンジニアリングチームは90%の人が英語を話すので、流暢でなくても英語で話そうというモチベーションは必要です。

もし、そうしたコミュニケーションが難しいと感じても、スキルを高めるモチベーションがある限り私が必ずサポートします。例えばポンと日本語でアイディアが出たとしても、それを私が英語に訳すこともできますから。

Q:顧客対応が必要なポジションに日本語が流暢でないエンジニアを採用しても大丈夫なのでしょうか?

水上さん:顧客に満足してもらうのに完璧な言語能力は必ずしも必要ではありませんから。流暢であることよりも、全てを明確に説明することのほうが重要だからです。実際、逆の事象は結構よく起こります。日本語が母国語のエンジニアでも、説明が不十分だと顧客からお叱りを受けることがあるんです。かたやアーロンが説明した場合、自然な日本語ではないかもしれませんが、十分に明確で合理的な説明であれば顧客が腹を立てることは絶対にありません。

快適に働きながら顧客満足度も高める

Q:顧客とのコミュニケーションでストレスを感じることはないでしょうか?

水上さん:チームに過度なプレッシャーがかからないように、顧客とのやり取りに特別なプロトコルを作っています。そのおかげで、顧客といい関係性が維持できるだけでなくチームメンバーも快適に働くことができます。実際、私自身も過度なストレスがかかる状況に遭遇したことがはありません。

まず心掛けているのは、極めて正直にできる限りの説明をするように徹底していることです。日本的な文化かもしれませんが、正直であることは基本的に高く評価されます。もう一つは、もし顧客の気に障ることが起こった場合、営業チーム内の顧客アカウントマネジャーらと一緒に対応することです。そうすることでストレスを各チームに分散することができ、状況を同じように把握して協力することもできます。そうして顧客に納得してもらえる説明を尽くし、冷静に対話できるよう働きかけることができます。

こうした取り組みもあって、私も過度にストレスが多い場面には遭遇していないというわけです。ストレスを感じるような状況を減らす努力をしながら、もし起こった場合には協力して取り組めるチームがいるからです。

Q:その他にも心掛けていることはありますか?

水上さん:あります。期待値のギャップを避けるために期待値はできる限り下げておいて、それを超えることを心掛けています。

例えば、私たちは基本的に締切日を設定しません。顧客には「最善を尽くします」とは伝えますが、締切日を保証することはありません。大抵の場合、顧客からのリクエストは難しいのではなく複雑なんです。ですから、まずは問題には私たちだけで取り組むのではなく、彼らと一緒に解決したいという姿勢を見せます。私の経験では、多くの顧客はその意図を理解してくれて、とても協力的に取り組んでくれます。

実は今、ECサイトを今週か来週にローンチする顧客がいるのですが、彼らからPayPayのある機能を提供できるかという要望がありました。ユーザーとしてPayPayを使う場合はQRコードをスキャンして「支払う」ボタンを押せば完了ですよね。でも裏側では、それを実行するために2つのプロセスがあります。一つは支払い。もう一つはお金を受け取り、商品が出荷されたり購入者に手渡された時にそのお金をキャプチャすることです。支払いの承認と呼ばれるプロセスですね。ここで問題になるのは、その承認をどれぐらいの期間維持できるかということです。

元々当社ではこの承認期間を30日間にしていました。ところが、この顧客は承認期間を180日間に延長したいと要望してきたのです。「これは難しいぞ」と思いましたが、規模が大きな企業からの要望だったのでチャレンジすることにしました。開発に没頭したことで、そのプロジェクト自体を私たちに委ねてくれることにもなりました。最終的にはとても満足していただけて、間もなく我々と一緒にECサイトをオープンする予定です。

また今回、その機能を実装するためにはチームをまたいだ協力が必要だったので、営業やカスタマーサクセス、承認の有効期限日の設定を担当しているオペレーションチームなど、他のチームとたくさんコミュニケーションを取りました。でも、実際のコーディングの90%ぐらいは自分で対応しました。残りの10%は決済方法を担当しているチームにバグの確認などを依頼したという感じです。

Q:もし今後加入するメンバーが毎日夕方6時きっかりに帰りたいと言ったら問題でしょうか?

水上さん:まったく問題ありません。実際すでにアーロンもそうしていますよ。朝9時ごろに来て、そこからきっかり9時間後まで働いています。9時10分とか少し遅く出社した時は、6時10分に帰っています。

私も残業が大嫌いで、なんとしてでも残業は避けたいと思っています。午後6時以降も働くのは、コードを書いていてキリがいいところで終われない時だけです。

チームが目指すこれからの姿

Q:これからどんなチームを目指そうとお考えですか?

水上さん:プロダクト開発のチームでは、当社ができることや提供すべきことに基づいてプロダクトを開発しています。私のチームでは、顧客のニーズに基づいたプロダクトの開発を担えるようになるのが目標です。また、野心的かもしれませんが、チームをめちゃくちゃ大きくしたいとも思っています。今現在、プロダクトエンジニアリングチームには50名が在籍しています。でも当社が目指している姿を考えると、将来的にカスタマーエンジニアだけで50名という体制になることもあり得ると考えています。

Q:KOMOJUでエンジニアとして働く魅力は何でしょうか?

水上さん:誤解を招くかもしれませんが、すごく正直に言うと、日本の決済システム業界は全然かっこよくはありません。でも、当社は技術重視の会社になりたいと考えていて、これが他社との大きな差別化の要因になっています。非常にスピーディでありながら常にビジネスとテクノロジーの最先端を考えている当社と同じようなところは、競合他社の中でも数社しかありません。KOMOJUの社員にとって、これが一番の魅力です。

KOMOJUで一緒に働きませんか?

ここで改めて、KOMOJUが求めるエンジニアの要件をまとめると、下記のような人物像が浮かび上がってきました。

もし自分に当てはまる!と感じたなら、このポジションに応募してみませんか?少し変わった経歴だったりスキルに自信がなかったとしても、あなたからの応募を水上さんはきっと歓迎してくれるはずです。

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